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産婦人科医になったきっかけは?

【医師】病院にはいろいろな科があると思うんですけど、循環器内科であれば、心臓。脳外科であれば、頭。診る箇所が個別に別れてしまいます。もちろん、それはそれで良い所はあると思うんですけど、産婦人科の場合は小さな頃から来院される方もいるし、おばあちゃんになってから来院される方もいてて、本当に女性の一生を診れる科であるというところにすごく魅力を感じます。
出産をされる方、されない方もいらっしゃいますけど、いろんなイベントが女性の人生の中で起こる時に、産婦人科というのはすごくサポートできるんじゃないかなっていうのが一番の選んだきっかけですね。

それは、いつぐらいに産婦人科にいこうと決められたんですか?
もともとお医者さんになられた時ですか?

【医師】医者になった時ではなく、初期研修の時ですね。
今医者は2年間の初期研修というのがあるので、その時に産婦人科はすごく魅力があるなと感じました。先程のきっかけの事もありますが、飲み薬などの内科的な治療も出来るし、内分泌ホルモンの治療もできるし、手術もできるし、幅が広いというところが魅力です。

【医師】この病院の強みは本当に地域に根ざしているところですね!
産婦人科に関して言うと周産期センターを耳にした事があるかも知れませんが、大阪府でも「総合周産期母子医療センター」が何箇所かあります。

ものすごくハイレベルな妊婦さんに対応できる総合までは行かないですが、この病院は「地域周産期母子医療センター」となっているので、開業医さんでは難しいけど、総合周産期センターまではいかない人は診察することが可能です。

総合周産期母子医療センターはすごくやりがいのある仕事ですが、大阪府内の様々な所から患者さんが来るので、最終的に地域に帰ってしまい、その後、どうなったか診ることが出来ま せん。
半年後などに育児が上手くいかないなった時に助けたりということはできない、この病院は地域で支えてまた地域に返していける所が特徴です。
この病院が出来てから40年の中で、自分がここで生まれて、その方が二十歳になってまた出産しておばあちゃんになって・・・そういう人生の歴史がみえるのは、本当に一生を見るっていう意味ではこの病院は強みがあるかなと思います。
総合周産期母子センターには敵わないですが、本当に手が負えない場合は、紹介してまた戻ってきてもらう形になるんで、開業医との間の「地域周産期母子医療センター」として一生を見れるていう意味では強みがあると思います。

産婦人科と婦人科の場合、細かく別れてくると思いますが、そういった意味ではいかがでしょうか?

【医師】そうですね。
そういう意味ではここでは婦人科の難しいガンは対応できないし、難しい不妊にも対応出来ませんが、そういう人を地域から救い上げて、総合周産期母子医療センターなど他所に紹介などは出来ると考えています。
本当に地域の人を救い上げていく。対応できる人は対応していく。そのケアというのもきちんとできているかと思います。
あと、助産師さんがかなり優しいのも魅力です。

一同笑い

ただ、大きい病院だと難しい処置は可能なんですが、産生んだら終わりでテンポも早い。子育て上手くいくのかな?と心配なお母さんがいたとしても、遠い所から来るので頼ってというのは、総合周産期母子医療センターだと、小児科も忙しくてそれが絶対出来ません。また、大きい病院の方が割合として働きやすいのは働きやすいと思うんですけど、勤めるスタッフさんも子供を産んじゃうと辞めちゃう事が多いです。
しかし、この病院は、そういうお母さんや地域の人だと頼ってと言えば、頼ってと言いやすい環境があります。そして、新生児と小児とも連携できるし、勤めるスタッフさんが子育て経験もすごい多く、子育て経験があるスタッフさんがたくさんいるって言うのは、産婦人科にとってはありがたいし、お母さんにとっても相談しやすいですね。

親元から離れて出産される方もいらっしゃったり、女性の方の場合、嫁いだ先でとかもあると思いますし、そういう安心できる相談出来るというのはいいですね。

【医師】なんかお姉さんみたいな感じですね。

一同笑い

えーこんなんどうしたらいいのとか。患者さんもフレンドリーの方が多いので、そういうのは、ありますね。そこはやっぱり勤めていていいかなと感じます。

今の話の流れというと、患者さんとの距離がいい意味ですごく近いですが、患者様との関係で気をつけている点はありますか?

【医師】経済的に恵まれない方も積極的には受け入れているんですよね。病院によってはそういう方お断りという病院もありますが、良くないという方針やからしっかりと受け入れています。
いろんな方がいるんで、標準的な治療を提案した時に、『入院になりますよ。これだけ通ってね。』と言っても断られることもたくさんあります。

『そんなの無理やわ』とか言われた場合、それであればもう診れないと言うことも可能なんですが、それは良くないので『じゃあ次はこういうのがあるよ』と標準的なのが無理なのであれば、こういう方法もあるし、こういう方法もあると、どれならできるのかを患者さんと相談します。

こちらの意見を100%受け入れてもらうのを目指すのではなく、患者さんが受け入れる範囲とこちらが進める範囲で一番のベストな所でマッチングをさせて治療を進めていくというのは産婦人科としてはできているかなと思います。

本来であれば、行政に相談に行くケースかなと思うんですけど、なかなか行政に相談しづらかったりするものなのでしょうか?

【医師】そうですね。行政にも関わって貰わないと困るので関わってもらってます。
そこは医療福祉士であったりとか臨床心理士さんの出番だったりしますが、医学的な治療のことなので、なかなか難しいことが多いので相談しています。

そういった意味では行政の方ともしっかり連携が取れているのでしょうか?

【医師】行政とは、しっかり連絡とってます。

【助産師】そうですね。何かあればケースワーカーさんに繋げるようにはしているので、地域の保健師さんに頼むと、入院中に私の担当の患者さんのカンファレンスやりたいとかその辺はすごく連携は取れています。

今すごい虐待とか言われているじゃないですか?
昔からハイリスク妊娠妊婦サポート委員会という委員会自体があるのですが、やはりスタッフみんな敏感で、そういったことへもスタッフ全体が意識しています。

アンテナはすごいみんな持ってるので、患者さんが何か書かれているんじゃないかとか聞いたら、地域帰った後にどうするかなど、そこのサポートは私が見てても凄いなと思います。

【医師】その他にもケースワーカーさんが動いてくれたりします。
大きな病院に母体搬送という形で少し社会的な問題がある若いお母さんが来られたんですが、ケースワーカーさんは土日形で少し社会的な問題がある若いお母さんが来られたんですが、ケースワーカーさんは土日なのに、パッと紹介状を持ってこられていました。
そういうのは、普通は週明けなんですけどね。お~早いなぁとあんまり見たことがなかったので、そういうの早く、きちんと把握しておられるというのは、多分大阪府内でも有名なことやと思います。

何故それが出来るんですか?

【助産師】ハイリスクな人が多いので、そういうサポートチームが随分昔からあるんですよ。だいたい30年から40年ぐらい。

産婦人科の常勤医に加藤春治子先生と言う人がいるんですが、その先生が多分ここで働き始めたのが40年ぐらい前なんですが、その時に精神的な面や経済的な面で色々な問題を抱えてる人がすごく何回も来られたんです。その時からちゃんとケアしていかないといけないという意識を持っておられて、すごくいろんな活動をされています。

開業医さんの場合だと、開業医の先生が好きだったり、アメニティが綺麗だったり、アットホームな雰囲気だと思いますし、大きな総合周産期母子医療センターだと機器など安心だと思います。

生まれる前から生まれてしばらく赤ちゃんまでちゃんとケアできる。それをさらにつなげていくことも、生まれた子供さんが何かあったら小児科でずっと診ていくし、お母さんの産後のケアも子育てを含めてきちんと診ていくというのは気をつけていますね。

やっぱり生んだら終わりではないので、産んでから新たなステージが始まるので、そこに上手に移行してあげてからこそ、出産が上手くいったという風に思えます。

出産があまりにも辛いものだと産後うつとかになってしまうので、そうならないようにこの人にはどのお産がいいのかなとか、この人のどういう風なお産に進まそうかなと考えながら診察しています。

ありがとうございます。

助産師さんへご質問をさせて頂ければと思います。
ちなみに、看護師の免許をとってから助産師になるのでしょうか?

【助産師】今の看護師は大学がほとんどなので、他に助産課程に行くか、学校の養護教諭に行く道もあるし、地域の人が保健師さんになる道もあって、大学の四年課程でなかなかハードかもしれないですが、全てを取ってしまうというよりも、どっちか選んでていうことになってることが多いです。
ただ、看護学生専門学校に行った後に助産師だけの課程だけを1年間ていう学校もまだ残っていて、当院も割と今病棟で働いてる看護師さんが助産師学校一年に行ったりもします。
休職もしくは一旦退職して目指してくれる人も多いです。
なによりそれだけ当院の助産師が頑張っているのを間近で見てていいと思ってくれてるのはすごく嬉しいです。

先生の前であれですが、産婦人科では助産師さんが花形だったりするじゃないですか?

【助産師】最終呼ぶのはお医者さんですが、それまではやはり助産師が多いですね。

ドクターは裏の段取りというか見立てと言うかという中でどちらかと言うとメイン?

【助産師】】何もなければ助産師オンリー済むんじゃないかというぐらい割と助産師メインにはなってきますかね!

今助産師さん何名ぐらいいるんですか?

【助産師】14人ですね。あと看護師さんが10人ぐらいですね。

助産師さんの師長さんと看護師さんの師長さんがいるんですかね?
それとも産婦人科の師長さんですか?

【助産師】師長一人に主任が二人。看護師さんがなったり助産師がなったりとマチマチです。今はたまたま師長も主任も助産師です。ただすごい昔は同じ病棟で働いていても助産師さんと看護師さんの割と垣根はあったりとかしたんですが、当院は看護師さんもすごく勉強する人が多くて、お産以外はきっちり見てくれます。だから看護師さんから助産師さんになりたいといって、わざわざ一旦看護師で就職したのに助産師なりたいと思う人が出てきてくれていると思います。

私が就職した頃は1勤務で3件ぐらいは当たり前ですごいお産が多かったんです。
よ。だからこそいろんな判断力が身についたと思っているんです。もう半年目ぐらいの途中で100件を超えたぐらいから数えられなくなって、やめてって思ったぐらいです。昔の記憶はあまりないです。

それだけの経験値があるんで、いろんなことに対応できて安心な部分とか安全な部分とか信頼性があるんですね。

【助産師】まぁそうですよね。だから逆に今の若い子達は、お産そんなに多くない時代なので一人前になるのに時間がかかっちゃうんですよね。

またその当時と違ってルールとかも出てきてますもんね。

【助産師】そうなんですよ。やっぱりいろんな訴訟問題とか関係してくるので、いろんなことをきっちりしていかないといけません。

それはもうどこの業界でもやっぱり多くなってきますよね。

【助産師】そうそうそうそう。制約とかチェックとかそういうことが多くなってあの子たち的にも動きにくいところとかすごいあると思います。

【医師】昔はねもう見てを覚える的な感じでしたけどね。

【助産師】そう。体で覚えるみたいなところがあるんですけど、今はなかなかそういかなくて・・・教育が大変かなとは思うんですけど、まあみんなすごく頑張ってくれてるし、うちは本当に主婦が多いんですよね。
時短勤務とかも多かったりしますが、それでも誰かの子供が調子悪くなって休むとかになったりした場合に、残った人数で頑張ったり、家族持ちが多いのでその辺はやっぱりすごくみんな理解はあって、産んだ後も続けてくれてます。

このチームが実現できてる理由はなんですか?

【助産師】ちっちゃい子を持ってる人が結構いますが、私を含めて子育てを経験をしているのからだと思います。チームとしてはすごくいいと思います。この人数で-1だけど今日は頑張ろうとか忙しくてもみんな頑張るいいチームだと思います。

最後に
助産師さん個人として、今後どのように取り組んで行かれるのか教えてください

【助産師】少子化とか言われていてお産とかも減ってるとは思うんですけど、その中で選ばれる病院になりたいなとは思っています。一つ施設としてはハード面は何とも言えないですが、スタッフとしては本当に優しい人たちがいっぱいだしチームワークもいいと思ってます。すごいみんな個別ケアも全然できているので、いろんな人に来てもらって、来る人達には長く働いてほしいなと思います。

【医師】本当に外来してたら誰々助産師さんがまだいらっしゃいますか?
どこでしようか迷ってるんですけどもその人がいるんだったらここで産生みます。みたいな指名じゃないけど(笑)結構ありました。

お聞きしてると本当に患者さんとの距離感、その仲間チームでの距離感、すごいバランスが取れるんだなと感じました。

【助産師】中規模な病院や個人のクリニックは割とそこだけやからチームワークいいのが当たり前なのかもしれないけども、そういうところで医者も助産師も看護師さんもみんなざっくばらんに話を持ってきて良い看護が提供できてるというのはすごく強みとは思います。

本日はありがとうございました!