診療案内

Medical guidance

新バック ツー スリープ キャンペーン バック ツー スリープ フォア ベイビーズ ~どんな時も、どの保育者も

小児科医 ( 病院長 ) : 中田成慶

アメリカ小児科学会はSIDSと睡眠関連乳児死予防のための新しい勧告に基づいて、新たなキャンペーンを行っています。Healthy Foster Care America(預かり保育での子どもの健康アメリカ)というパンフレットで、表題は「預かり保育では(も)上向き姿勢での睡眠を(BACK TO SLEEP FOR BABIES IN FOSTER CARE)」、副題は「どんな時も、どの保育者も(EVERY TIME, WITH EVERY CAREGIVER)」というものです。先の勧告を踏まえた具体的な取り組みがまとめられています。一人一人がどのように対処したらよいか、保育者各々が確認・誓約する形の箇条書き文書となっていて、大変わかりやすいので、前回の勧告の具体策として実際に役立つと考え、再び訳出することにしました。
特に、「不慣れなうつぶせ寝(unccustomed tummy sleeping)」という指摘は、ファミリーサポート事業などが拡大している現状で重要な指摘です。子ども用ベッドに持ち込むやわらかい寝具類や赤ちゃんグッズに明確なノーを打ち出している点にも学ぶべき姿勢があります。うつぶせ寝を避ける、タバコの煙を吸わせない、母乳を心がけるの3点でSIDS予防としてきた、これまでのわが国、厚生労働省の対応も、もう少し綿密な対策が出せるよう再検討が迫られています。室温をコントロールして、掛け布団をできるだけなくすという項目は、冬に向けて、私たちの周りの実情からはかけ離れている感もあり、勧告の趣旨を生かした、別の対策で置き換えることができないか、日本での分析に基づいた対応策が望まれます。

預かり保育では上向き姿勢での睡眠を どんな時も、どの保育者も

乳幼児突然死症候群(SIDS)による死亡の約5分の1は、乳児が親以外の人に保育されている間に起こっています。
SIDSは、徹底的な剖検、死亡状況の調査、過去の病歴の調査を含むあらゆる症例検討を行った上で、なお原因を説明できない1歳以下の乳児の突然死と定義されています。
不慣れなうつぶせ寝(unccustomed tummy sleeping)とは、いつもは上向きで睡眠をとることに慣れている赤ちゃんが、他の保育者に預けられとき、うつぶせ寝で睡眠をとらされることをいいます。不慣れなうつぶせ寝はSIDSの危険性を大きく高めます。

いつもは上向き寝で眠る赤ちゃんが、うつぶせ寝で睡眠をとる場合、どんな時も、どの保育者によっても必ず上向きで睡眠をとるのに比べて、SIDSによる死亡は18倍高まります。

必ず覚えて!

赤ちゃんは、どんな時も、どの保育者も上向き寝で睡眠をとらせること。
これは:

  • 毎晩
  • どのようなうたた寝でも
  • ベビーシッター、乳母、保育士、親族、産みの親、里親、及び赤ちゃんをケアするひと全てが、実践すること。

あなたがケアする赤ちゃんに対して、誓約・署名しましょう!

以下のページの誓約を、保育士を含む、赤ちゃんを保育する誰もが、理解し、署名しましょう。

もっと詳しい情報は

The American Academy of Pediatrics policy statement on safe sleep
https://aappolicy.aappublications.org/cgi/content/full/pediatrics;116/5/1245

Safe Sleep in child care;
https://www.healthychildcare.org/sids.html

Health of children infoster care;
https://www.aap.org/fostercare

BACK TO SLEEP FOR BABIES IN FOSTER CARE
EVERY TIME, WITH EVERY CAREGIVER

                    
は、                   
親(里親、産みの親、養子の親)又は親族の名前
親(里親、産みの親、養子の親)又は親族の名前

私が保育している間、毎晩およびどのようなうたたね寝でも、必ず上向き寝で睡眠をとらせることを誓約します。(注意:赤ちゃんがたやすく寝返りをうつことができるようになっても、なお、上向き寝の睡眠姿勢にすること。しかし、最終的には赤ちゃんが選んだ姿勢のままにすることも認められる。)

また、私はSIDSを減らすため次のことを誓約します。

【イニシャル】
     
私は横向き寝(側臥位)が、上向き寝ほど安全でないこと、推奨されてはいないことを理解します。横向き寝の赤ちゃんは、うつぶせに転がることがあるからです。
     
私は赤ちゃんを、堅めのマットレス、しっかり張ったシーツ、安全が証明された子ども用ベッド(crib)に寝かせます。ゆりかご(cradle)または可動式の子ども用ベッド(bassinet)を使う場合、JPMA(幼児製品協会)が安全性を保証したもののみを選びます。
     
私はおもちゃや他のやわらかい寝具(ふわふわの毛布、柔らか掛け布団、まくら、動物のぬいぐるみ、楔形のマットなど)を子ども用ベッドに持ち込みません。
     
私は赤ちゃんが暑すぎないよう心がけ、睡眠時には軽装にします。室温を大人が軽装で居られる温度にします。
     
私は掛け布団の代わりに、スリーパー、寝袋、着られるブランケットなどの寝具を考慮します。
     
私は楔形マットやポジショナを使いません。
それらがSIDSを減らすという証拠がないからです。
     
私は子ども用ベッドを、必ずタバコの煙のない場所に置きます。私は赤ちゃんの周りで喫煙しません。
     
私は赤ちゃんを大人のベッド、椅子、ソファ、ウォーターベッド、クッションで睡眠をとらせません。
     
私は添い寝(bed sharing)が危険であることを理解しています。赤ちゃんを哺乳やあやしのために大人のベッドに連れて行く場合、私が眠くなったら、赤ちゃんを子ども用ベッドか可動式ベッドに戻します。
     
私は赤ちゃんを他の子どもと一緒のベッドには寝かせません。
     
私は赤ちゃんが起きているとき、私の見守りの下での「はらばいあそび」(tummy time)が、筋力を強め、発達を促すことを理解しています。
     
私は赤ちゃんをケアする他の人(例えば、里親と産みの親など)とこれらの大切な情報を共有します。私は赤ちゃんが毎晩、そして、どのようなうたた寝のときでも上向きで寝かされるよう要求します。